コンタクトレンズは高度管理医療機器です。必ずご購入前に眼科医の検査・処方を受けてからお求めください。
ご使用の前に必ず添付文書をよく読み、眼科医の指示を守り正しくご使用ください。
はじめてのコンタクトレンズ
コンタクトレンズについて
コンタクトレンズとは、視力を矯正するための「高度管理医療機器」です。「contact(接触)」と付くように、角膜に直接触れさせて、まるで自分の目の一部のようにして視力を矯正することができます。コンタクトレンズを利用するメリットは多く、広い視野の確保が可能、レンズが曇らないなど実用的な面も多いのですが、何よりもメガネを掛けないで済む、素顔でいられるということからコンタクトレンズを選ぶ人が多いようです。
メガネの場合、目とレンズの間には約12mmの隙間ができてしまうため、実際の大きさと多少の見え方の差が出来てしまいます。その点、コンタクトレンズなら目に直接触れさせるものなので、実際の大きさと見え方の差はほとんどなく、自然な見え方でものを見ることができるのです。さらにメガネだと視線の移動の仕方次第では像が歪んで見える事がありますが、視線とレンズが同時に移動するコンタクトレンズならそんな心配もありません。
このように角膜に「contact」することがコンタクトレンズ最大の特徴であり、最大の魅力であるわけですが、なぜコンタクトレンズは目にくっついた状態をキープできるのでしょうか?
コンタクトレンズに使われているのは、表面張力の原理です。表面張力とは、液体が持っている表面積をできるだけ小さくしようとする性質のことで、特に水はこの力が強いとされています。レンズと角膜の接着剤的な役割をするのが涙、つまり水分です。レンズと角膜の間に挟まった涙に表面張力が働き、表面積を小さくしようとお互いを引きつけます。こうすることでコンタクトレンズは目にくっついたままでいられるのです。
コンタクトレンズには、視力が悪い方にとって様々な魅力があります。今はまだメガネという方もこれを機会にコンタクトレンズを検討してみてはいかがですか?
CLOSEコンタクトレンズの素材とは?
コンタクトレンズの素材は、複数の異なった特性をもつ成分を組み合わせて作られたプラスチックです。「酸素を通す特性」、「水を含む特性」を持った成分のほかに、「丈夫にするための成分」や「汚れをつきにくくするための成分」、「しなやかさを持たせるための成分」などを組み合わせて使用し、さまざまな特徴を持ったコンタクトレンズ素材が作られています。人それぞれ素材との相性はあるので、自分に合ったコンタクトレンズ素材を見つけましょう。
CLOSEコンタクトレンズには種類があります
コンタクトレンズには、ハードコンタクトレンズとソフトコンタクトレンズの2種類があります。
【ハードコンタクトレンズ】
ハードコンタクトレンズは、高い安全性を特徴とするコンタクトレンズです。
ほとんど水分を含まない素材で作られた、角膜よりも小さなレンズですが、そのおかげで3つの酸素供給経路が確保できるのが特徴です。酸素は「素材を透過」「まばたき時の涙」「空気と角膜の直接接触」の3つの経路から角膜にたっぷりと届けられます。また、目に異物が入るとすぐに違和感が出るので気づきやすく、大きなトラブルになりにくいのもハードタイプの特徴です。
ただし、ハードタイプのレンズは慣れが必要で、最初は目が痛くなることもあるかもしれませんが徐々に慣れるので安心してください。
【ソフトコンタクトレンズ】
ソフトコンタクトレンズは、柔らかい素材で作られた角膜よりも大きなレンズです。角膜全体を優しく覆うので、つけ心地は何もつけていないと感じられるくらいに自然です。ずれにくい、外れにくいという特徴もあります。
ハードタイプのレンズに比べ、角膜への酸素供給量が少ないという弱点を持っていましたが、最近では、酸素透過性に優れた「シリコーンハイドロゲル」という新素材も登場し、進化を遂げています。
通常のレンズ以外に使用期間が複数あるのもソフトコンタクトレンズならではの特徴です。いわゆる使い捨てコンタクトレンズはソフトコンタクトレンズのことを指します。使い捨てタイプは、1日使い捨てタイプ、1週間タイプ、2週間タイプ、1ヶ月タイプとバリエーションも豊富です。
はじめてコンタクトレンズを使用する方はソフトコンタクトから始める方が多いようです。しかし、つけ心地がよく、使い捨てなどの便利な種類もあるので、ソフトコンタクトレンズ利用者の中にはついついケアをおろそかにしがちな方もいるようです。ソフトコンタクトレンズこそ、正しい取り扱いを心がけましょう。
以上のように、ハードタイプとソフトタイプにはそれぞれメリット・デメリットがありますので、それぞれの特徴をよく理解して、自分に合ったコンタクトレンズでコンタクトデビューしましょう!
CLOSEコンタクトレンズを購入するには
はじめてコンタクトレンズを買う際には、まずは眼科で目の検査・診察を受けましょう。目の状態や角膜表面の形状、涙の状態などをしっかり調べた上でコンタクトレンズをつけても大丈夫かどうかという判断と適切な度数などの決定を行います。その上で、眼科医さんとあなたに合ったコンタクトレンズを相談していきましょう。
【コンタクトレンズを決めるまで】
あなたの目に合っているかどうかを調べるため、1回トライアルレンズを目につけた状態でレンズの動きや位置を確認します。トライアルレンズは実際に処方するコンタクトレンズと度数は異なりますが、カーブや大きさは全く同じものを使用します。トライアルレンズをつけてしばらく間を置いてから違和感がないかを確認し、特に問題がなければ、トライアルレンズのまま視力検査を行います。
次はいよいよ実際に処方されたコンタクトレンズを試してみることになります。自分の目に合っているかを確認するために、視力検査やフィッティング(コンタクトの据わり具合)の検査を行います。この時点で、トライアルレンズと実際のレンズで見え方やつけ心地が違う可能性も大いにありえますので、もしも違和感を感じたのなら、眼科医さんにしっかりと確認してもらってください。
【コンタクトレンズが決まったら】
次はレンズケアの方法を教えてもらいましょう。コンタクトレンズを利用するに当たって何よりも大事なのがレンズケアです。しっかりと覚えて正しく利用するようにしましょう。
ハードタイプとソフトタイプ、また装用期間によってケアの方法は違ってきます。これからコンタクトレンズを使い続けるにあたってとても大切なことですので、分からないことがあったら納得するまで聞きましょう。
最後に、復習として、一連の正しいコンタクトレンズ装用の練習をします。最初は慣れなくてなかなかつけ外しが難しいかもしれませんが、眼科のスタッフさんがやさしく教えてくれるので心配はいりません。
【どこで買えるの?】
眼科でそのまま買える場合もありますが、他のコンタクトレンズ販売店で購入することが可能です。通信販売サイトなどでの購入も可能です。
コンタクトレンズを使う上で注意すること
コンタクトレンズは、正しい使い方をすればとても便利なものです。これから書いていくことはあたりまえのことばかりですが、きちんと守って使用するようにしましょう。
【レンズの使用期限を守ろう】
基本的にコンタクトレンズは、外したらケアをして使い続けるものになります。どんなレンズでもメガネのように度数が変わらなければ一生使えるようなものではありませんので使用期限を守るようにしましょう。特に、最近主流の使い捨てコンタクトレンズについては、それぞれ短期で使用期限を迎えますのでその期限を超えて使用することは絶対にやめましょう。
1日使い捨てタイプのレンズは毎日新しいレンズと交換するタイプになりますので、使い終わったレンズは必ず捨ててください。もったいないからと翌日も使うのはダメです。
2週間交換レンズや1ヶ月交換レンズは、外したレンズを毎日ケアし、決められた期間内に捨ててください。これらのレンズは「使い始めた時点から」その期間が始まります。2週間タイプのものを例え1日しか使っていなかったとしても、開封して期限を迎えたら捨てるのがルールになります。これらの使い捨てコンタクトレンズの中には、「連続装用タイプ」というものもあり、この場合はつけはずしおよびケアが不要になりますが、やはり期限が来たらすみやか外して捨てましょう。
【定期検査を必ず受けよう】
コンタクトレンズは目に入れて使う医療機器です。目が健康であってこそのコンタクトレンズなので、定期的に目の検査を受けるようにしましょう。慣れてくると「目に違和感がないから問題ないだろう」と油断しがちですが、定期検査をすることで未然に防げる目の障害もあります。また、自分が気づかないうちに視力が変わり、度数が変わっている可能性もありますから、やはり定期検査を受けることは大切なことです。
【メガネは必ず持っておこう】
コンタクトレンズを使い始めたからといって、メガネがいらなくなる訳ではありません。目に直接触れるコンタクトレンズは、目にとっては異物以外のなにものでもありません。つまり、コンタクトレンズ装用は少なからず目に負担をかけているのです。つけている時間がなるべく短い方が目の負担が軽減されますし、目の健康維持にもつながります。コンタクトレンズが必要ない時にはコンタクトレンズを外し、メガネをつかうようにしましょう。外出時はコンタクト、家ではメガネと決めておいてもいいですね。
また、外出先で急に目に違和感を感じたり、かゆくなったなど調子が悪くなることがあればすぐにコンタクトレンズの使用をやめてメガネに変えましょう。コンタクトレンズをつけて外出する時でも、メガネは常にカバンに忍ばせておくといいですよ。
CLOSEコンタクトレンズのケアについて
コンタクトレンズは、心臓のペースメーカーなどと同じ高度管理医療機器です。つまり、適切な管理を行う必要があります。難しく感じるかもしれませんが、実はそんなことはありません。昔と比べても現代のコンタクトレンズケアはとても楽なものです。だからこそついつい疎かにしがちになるので、しっかりとしたケアを心がけて欲しいのです。コンタクトレンズをトラブルなく快適に使い続けるにはケアは必要不可欠になります。
コンタクトレンズを一日中使っていると、涙の中のたんぱく質や脂質、カルシウムなどがレンズに付着します。それ以外にも化粧品、手の汚れなどでなにかとレンズは汚れてしまうものです。実は、汚れだけでなくその中には目に見えない細菌もあります。1日交換タイプ以外のコンタクトレンズを使用する場合、外したコンタクトレンズはきちんと洗浄や消毒を行ってキレイにするようにしましょう。コンタクトレンズの汚れは目のトラブルを引き起こす原因になり、最悪の場合は角膜感染症を引き起こすので注意しましょう。
【ハードコンタクトレンズのケア方法】
ハードコンタクトレンズのケアには、つけおきタイプの洗浄液がよく使われます。つけ置きタイプには、1液(酵素洗浄液)と2液(希釈液、すすぎ・保存液)に分かれているタイプと、2つが一緒になったオールインワンタイプと呼ばれるものがあります。ただし、つけ置きしておくだけでは汚れを完全に落とし切ることは出来ません。そこで重要なのがつけ置きする前の「こすり洗い」です。こすり洗いは、コンタクトレンズの表面に付着した雑菌をこすって落としてくれます。
こすり洗い用クリーナーには、研磨剤入りのものと入っていないものがあります。ハードコンタクトレンズの種類によっては、研磨剤入りのものが使えないので自分の使っているレンズを確認した上でケア用品を選ぶようにしましょう。
【ソフトコンタクトレンズのケア方法】
ソフトコンタクトレンズは水分をたっぷり含んでいる分、雑菌やカビが繁殖しやすいのできちんとケアをしましょう。最近ではあまり使われませんが、一昔前には煮沸消毒というケアを行っていました。消毒効果は高いのですが、めんどうなことが多く、熱によってレンズを劣化させてしまうこともあり、現在ではほとんど使われていません。ここでは、現在種類の2つのケア方法を紹介します。
【MPS(マルチパーパスソリューション)】
MPSは1本で洗浄・すすぎ・消毒・保存が行なえるケア用品です。こすり洗いが消毒の効果を兼ねているので、必ずこすり洗いをする必要があります。またレンズを保存しているケースも毎日洗浄、乾燥させ、定期的に交換することが必要です。前回のケア時に残った液を使ったり、毎日継ぎ足して使ったりすることは感染症の原因となるので、必ず毎日液を捨てましょう。
【過酸化水素】
過酸化水素の力で洗浄・消毒を行うので、熱によるレンズの劣化がありません。高い消毒効果が期待できますが、中和が必要になります。中和が不完全だと目に激痛が走るだけでなく、最悪の場合、角膜を損傷することにもなりますので、必ず中和することを忘れないようにしましょう。