スマートフォンでの閲覧を推奨しています。
夏の紫外線から目を守る!正しい対策を眼科医が解説
照りつける日差しに高い空
心踊るサマーシーズン、海やプール、アウトドアや音楽フェスなど、野外のアクティビティを楽しみにしている人も多いでしょう。
同時に気になるのが紫外線。お肌だけでなく、目も紫外線による健康被害を受けてしまいます。そこで、この記事では夏が来る前に知っておきたい目を紫外線から守る効果的な方法について、眼科医の河内敏先生が解説します。
目には見えない光「紫外線」とは
こんにちは、眼科医の河内敏です。
多くの人が紫外線(UV)という言葉を耳にしていると思いますが、それがどんなものなのかご存知でしょうか?
紫外線は、光のなかでも目に見える可視光線とは違い、目には見えない不可視光線の一部です。
人の目に見える光の波長は380~700 nm(ナノメートル)と言われていますが、紫外線の波長は380nm以下。
例を挙げると、雨上がりの空にかかる虹は可視光線です。赤・橙・黃・緑・青・藍・紫の7色を見ることができますが、紫の外側にある不可視光線が紫外線です。ちなみに、赤の外側にある波長が760〜830 nmの不可視光線は赤外線(IR)と呼ばれています。
そして、紫外線は「A派(UV-A)」「B波(UV-B)」「C波(UV-C)」の3種類に分けられます。そのなかでC波は上空のオゾンで吸収されるため、私たちのいる地上までは届きません。A波とB波が地上に届き、肌や目に悪影響を及ぼすといわれています。
紫外線が目に与える影響
皮膚ガンや老化の促進など、紫外線はお肌の健康を害する要因であると同時に、目にも大敵です。
目が無防備な状態で強い紫外線を長時間浴びると、紫外線角膜炎(雪目)や結膜充血の原因に。また、水晶体が紫外線を吸収することで白内障になったり、結膜(白目)に斑点ができる瞼裂斑(けんれつはん)、さらには結膜が角膜(黒目)の鼻側に侵入してくる翼状片(よくじょうへん)が生じたりと、さまざまな疾患のリスクが高まります。
そして、こうした疾患は視力低下や老眼の遠因となる可能性もあります。
目の正しい紫外線対策
日差しが強くなる夏場は、比例して紫外線の量も多くなります。海やアウトドア、屋外スポーツや炎天下での農作業など、長時間日光を浴びる環境では目の紫外線対策が必須。ここからは具体的な対策を解説します。
正しいUVカットサングラスの選び方
なんといっても効果的なのが、みなさんご存知のUVカットサングラスです。100円ショップで売られているものから高価なハイブランドの商品まで、いろいろありますがどれを選んでもいいというわけではありません。紫外線カットで効果の高いサングラスを選ぶポイントとして、主に「UVカット率」と「レンズの大きさ」の2点に注目しましょう。
UVカット率
まずは商品に記載されているUVカット率を確認しましょう。「99%カット」など、数値が大きいほど、紫外線を遮蔽する効果も高いです。
「濃い色のレンズなら紫外線もカットできる」と思いがちですが、レンズの色の濃さとUVカット率が比例しているわけではありません。黒いレンズでカットできるのは可視光線。例えば、UVカットができない黒いレンズの場合、目に入る可視光線が少なくなるため、眩しさは抑えられますが、視界をよくするために瞳孔が開きます。すると、水晶体に入る紫外線の量が増え、紫外線対策としてはむしろ逆効果になってしまうのです。
紫外線対策のためのサングラス選びでは、レンズの色の濃さで判断するのではなく、UVカット率で選ぶようにしましょう。
レンズの大きさ
紫外線はレンズの隙間からも入り込み、目の奥に届きます。その影響を最小限に抑えるためには、レンズが大きく、フレームが自分の目元にフィットするサングラスを選ぶことも大切です。
デザイン性にもこだわりたいところですが、小さなレンズがお好みの方も、紫外線対策用に大きめのUVカットサングラスをひとつ持っておくことをおすすめします。
UVカットコンタクト
サングラスと同様に、UVカット効果のあるコンタクトレンズも販売されています。UVカットのコンタクトレンズなら角膜を直に紫外線から守ることができてとても効果的。
UVカットサングラスと併用することでさらに大きな効果が期待できます。
帽子・日傘
その他、帽子や日傘もおすすめ。商品選びでは、やはりUVカット率をチェックしましょう。UVカット率100%という完全遮光の商品も販売されています。
適切な目の紫外線対策で夏をもっと楽しもう!
さまざまな紫外線対策をご紹介しましたが、やはり最も効果が期待できるのがUVカットサングラス。日差しが強くなる季節を前に、UVカット率の高いサングラスを準備しておくことをおすすめします。
WAVEのスライド式調光サングラスは、フレームの右側を指でスライドをすると5段階でレンズの濃度を変え、調光できる画期的なアイテム。UVカット率は99%で、シーンに合わせてレンズの明るさを調整できるので、運転などに最適です。
シンプルで高級感のあるデザインも魅力のポイントで、これまでさまざまなメディアで取り上げられた人気商品。ぜひ購入を検討してみてはいかがでしょうか。
また、WAVEのコンタクトレンズもUVカット機能を備えています。国産で手頃な価格と軽いつけ心地を実現。コンタクトユーザーの方はぜひ一度お試しください。
眼科医 河内敏(かわち さとし)
眼科医歴20年以上
現在はWAVE専属眼科医として、実店舗「レンズアップル 千葉店」に併設されている「ふくろうアイクリニック」の院長を務めながら、製品やアプリ開発の監修やコンテンツの企画にも携わっている
学歴:平成11年3月 日本大学医学部 卒業
職歴:日本大学医学部附属板橋病院
横須賀市立市民病院
太田眼科クリニック
Staff Credit
Text: Shingo Shimojo